中国武術は、ひとつの伝統文化のひとつであり、その「心得」があります、その練功において重要な考え方である「用功五誌」をはじめに紹介します。
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博学:博く学ぶべし(功夫を多くするに足る)
審問:審(つまびらか)に問うべし(口で問うに非ず、是は聴勁なり)
慎思:慎みて思うべし(時々に想念せよ)
明弁:明らかに弁ずべし(生々にして已まず)
篤行:篤く行うべし(天行健なるが如し)
現代日本社会環境では、「素直に純粋に」とが、なかなか、難しいことかも知れませんが、古代から、未来へ向けての永続的な智慧としてのエールだと思うのです。
人生はなかなかうまくいかないことの連続ですが、努力は必ず報われると信じて頑張っていきましょう。
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次は武術の練習の実技における注意事項ですが、
○先ずは服装ですが基本的には両肩・両股関節の動き易いものがいいでしょう。
靴は体育館履きのように底が平らなものがおすすめします。これは「片足立ち」などはバランスを崩しやすい為です。
○練習時間ですが、それぞれの集中力の継続とリラックスの交互交換における練習ペースも大事です。
一人で練習される方は、リラックスしている時はシンプルな動作をしっかりと基本・基礎に忠実に行いましょう。
それは確実なステップアップ、レベルアップに繋がる為です。
「集中力」の持続時間に「難しい技」を練習しましょう。
大体怪我をし易い時は集中力が途切れた時か、迷った時に起き易いものです。
○初めは先ず「ストレッチ」が大事です。
身体全身の全関節周りと筋肉を、落ち着いてしっかりほぐして置きましょう。
柔軟体操の「圧腿」(あつたい・ヤートゥイ)
これはいろいろと方法がありますが非常に簡単なものでは、
何か台などの上に足のかかとを置き、ひざの上から押す(圧力をかける)だけです。
これは「膝の裏側の筋肉」は動かさないと、硬くなってしまいますのでゆっくりと圧力をかけることで伸ばすことができます
特に座っている時間が長い方は時折からだに刺激を与える事も大事です。
この足の柔軟性が向上すると、蹴り技などが可能になります。
これは日々の身体のコリをほぐし、心身感覚でのリフレッシュ効果も大きいためもあります。
「蹴り技」の練習を行う前には必ず「大腿部・膝の裏の筋肉」を伸ばしておきましょう。
そして練習メニューの内容ですが、しっかり準備運動が済みましたら次は「武術基本功」と呼ばれる専門トレーニングに進みます。
中国武術は、長い歴史の中で培われた様々な 練習方法があります。
特に、季節における真冬や真夏では、日に日に寒くあるいは暑くなってきますので、一人で練習している方、チームで練習されている方々にもいろいろと注意が必要です。
練習カリキュラム <武術班/武術隊>
1 身法の練習
柔軟体操(圧腿) 脚部の練習 歩型の学習(弓歩・馬歩・仆歩・虚歩・歇歩)
2 腿法の練習
直伸性腿法 足易腿 外擺腿 里合腿 側端腿
屈伸性腿法 弾腿 踵脚 側端腿
掃腿 前掃腿 後掃腿
3 手法の練習
冲拳 架拳 推掌 亮掌などの拳法、掌法の練習
4 跳躍の練習
騰空飛脚 旋風脚 騰空外擺蓮脚 旋子 側空翻
5 跳躍難度練習
騰空側端腿 旋子転体360度
先ずは、ウオーミングアップですが、身体を十分に温まるトレーニングに加えて、全ての各関節をしっかりとほぐしておきましょう。
注意一秒、ケガ一生の言葉通りに、一瞬の不注意で取り返しのつかないことにもなりますので、集中力を大事にしましょう。
ウオーミングアップ、武術基本功も基本動作がひとつひとつある水準までできて来ましたら、「組み合わせ動作練習」を行います。
「組み合わせ」とは、動作を2つ以上から、繋げて反復活動する練習です。
やり方は、長拳などの拳術では、
基本五歩型(弓歩、馬歩、僕歩、虚歩、歇歩)
三大手型(拳、掌、勾手)
平衡動作(提膝平衡、燕式平衡、仰身平衡、扣歩平衡)
跳躍動作各種、
腿法+歩型や 身法+歩型 などを組み合わせ、
器械では、器械の操作方法+歩法(行歩)歩型 などを行います。
(衝拳+馬歩 推手+弓歩 挑掌+虚歩 など)
様々な技術のコンビネーションを練習することで、武術動作における身体制御能力を高めることができます。
これを「協調性」と呼ぶことがありますが、「力み」や「無駄な動き」を省き、技を洗練していくことをいいます。
そして「組み合わせ練習」がある程度できるようになりましたら、次に「分段練習」を行います。
「分段」とは「段」ごとに「分けて」行う、ということです。
大まかですが「一段」は、3つから4つの「組み合わせ」から作ります。
パターンも様々ですが、シンプルに「動作」+「動作」「跳躍」+「跳躍」
「動作」+「跳躍」あるいは「跳躍」+「動作」
これらを、いろいろと組み合わせていきます。
「伝統套路」は、しっかりと一つ一つをそれぞれの特色を活かすようにし、
「規定套路」は初心者には非常に適していますので、コツコツと練習し、
「自選套路」はかなりの複雑なコンビネーションをこなすことが大事です。
元々、中国武術はたくさんの種類があります。
これからはオリンピック・ムーブメントなどもあって、非常に盛り上がっていく事でしょう。
皆さんがそれぞれ、「自分らしさ・個性」を活かしてこそ「武術らしさ」が発揮します。
<直伸性腿法>
1.踢腿 ティー・トゥイ
’真っ直ぐに蹴る’いう意味の技です。つま先を上向きのまま蹴り上げます。
ここで大体の自分の足も上げる位置を知る事ができ、柔軟性が高まり、筋力が上がれば高く、速くなります。
2.外擺腿 ワイバイ・トゥイ
’外側へ押し開く’という蹴り技です、内側より外側へ大きく広げるように行います。
3.里合腿 リーフー・トゥイ
’中へ合わせるように’行う蹴りです、外側より内側に入れる回し蹴りです。
4.拍脚 パイジャオ
足の甲を掌で左右交互に叩くように練習します何故「叩く」かというと手と足を叩く事で「足の蹴る位置」「掌で避けるための手の力」を強化します
練習方法では、これらの技を1セット左右交互に歩きながら練習します。
初めのうちは左右の足で6~8回がいいでしょう、できれば5~6人で一列になって行うと待つ間がいい「インターバル」でいうような、
休んで動いて、休んで動いてというリズムやペースができるルーティーンになります。
練習仲間でお互いに見ながら学び、いいところを吸収し合って行うと相互レベルアップでの「上達効果」があります。
しかし、気を付けなくてはならないのは互いにアドバイスをおくる時には、「良い所」を言って上げるようにしたいものです。
日本人は比較的に見られることへの「自意識」が強いですから、「良くない所」を指摘すると、かえって「気にしすぎて」しまう傾向があります。
先ず皆全員の意識が、それぞれに「自信が持てるように練習・指導する」ことが大事です。
「良くない所」を指摘するのは非常に簡単な作業です。
競技志向で、必勝を目指す場合には、ありとあらゆる面からの強度を上げる必要性がありますが、
私達は原則、生涯体育運動での健身を重視する伝統武術精神では、成長を見守り、大らかで温かみのある「おもいやり」が、
日本国内で行う武術活動が大切に思っています。
誰もが一緒に楽しく練習する仲間全員の実力が向上できるような練習・指導環境をめざしましょう。
いい武術練習環境であれば、誰しも必ずレベルも上がり「やる気」も出てその雰囲気も内容よくなります
<屈伸性腿法>
次に「屈伸性腿法」の解説を行いますが、
中国武術の練習でとても大切なのが、「武術基本功」というトレーニング方法です。
武術基本功で行う動作を一通り繋げていくとると、現代でいうところの「長拳」という呼称の少林拳系の拳術ができるようになります。
古来「長拳」というのは「少林拳・華拳・花拳・査拳」などの大きく伸びやかな動きをする伝統拳術の総称として使われていましたが、
近頃ではオリンピック・スポーツ競技志向の影響もあって時代の変遷があり、
跳躍動作重視が主流に変わって来て、武術:武芸の技術動作を意識よりも、体操競技の要素が取り入れられて来ました。
それを伝統功法は「功夫・カンフー:時間、能力、腕前」を重視する、「武術教養、武術教育」として、
スポーツ競技は現在はオリンピック項目実現化を目指している「競技武術」とに練習内容や武術意識を分類するようになっています。
基本練習の内容は原則的なものは一緒ですが、競技武術はスポーツ運動としての強度をひたすら上げていくものになっています。
「屈伸」とは「曲げ伸ばし」を意味しています。
曲げてから伸ばす性質の「力」を使う蹴り技という意味です。
共通するのは、初めは支える軸足(左足で蹴る時は右足)の膝を軽く曲げて体重を溜めるようにしておきます(屈伸)
そして蹴るほうの足は軸足の内側へ置き、膝を曲げたまま上に持ち上げます。
5、弾腿 タントゥイ
呼称の文字にある通りに弾が発射するように勢いをつけて弾き出すように蹴るところへ、この動作の意味があります。
中国武術は動作に全て意味と力の使い方が集約されています。
練習方法は両手の位置は拳を腰にあてて背筋を伸ばします。
膝を持ち上げて曲げた膝を勢いよく伸ばし、この時に足の甲から~つま先まで真っ直ぐにして蹴ります。
サッカーでいうところのインステップキックです、膝周りから大腿部の筋力を鍛え、バランス感覚をも高めます。
これを片道、交互に行いながら左右1組を5セット程やります。
5~6人で練習すると待っている間が良いインターバルになります。
※これをつま先を立てて踵で蹴ると 蹬脚 ドントゥイ という技になり、斜め下から斜め上への蹴り技は 鞭腿 ビィェントゥイ になります。
6、側端腿 ツーチュワイトゥイ ですが、同じく「屈伸性腿法」で、この動作も脚力における「屈伸」曲げ伸ばしの力を使って蹴る動作です。
ただ格闘能力を向上するだけでなく、自分の身体能力の向上:パワーアップと その維持が大切になります。
「側端」とは足の小指から踵までの端っこの部分をいいます。
ここへ力を込めて曲げ伸ばしの力を使って蹴り出します。
組み合わせ練習の方法ですが、「武術基本功・ベーシックトレーニング」から
「弾腿衝拳」の方法を紹介します。
「弾腿」とは脚で「弾ける力」で蹴る技「腿法」という意味です。
「衝拳」とは「衝突するような勢いで」拳=パンチを出すという事です。
「組み合わせ」では、このように2つ~3つなどの動作をつないで練習します。
歩いて進みなながら「右拳=パンチ」と「左足のつまさき蹴り」のコンビネーションを行い、これを左右入れ替えながら繰り返します。
中国武術の特徴は非常に繊細な力の使い方をするのが特徴です。
運動することが、大脳への刺激や身体能力の向上を図ります。
いつまでも「自分自身」がより良く活躍できるようにする為には、精神と肉体、つまりは「からだとこころ」が、
いいかたちで結び付いて「元気」「活気」のある事が大事です。
次は、跳躍技の練習方法をご紹介します。
先ずは、柔軟体操 足技の練習が終わって十分にウォームアップができてから始めます。
次は足首をよくほぐしてから膝をほぐします。
跳躍技は飛ぶよりも着地の方が難しいのです。
全体重を脚で支えなければなりませんから、しっかりと集中しましょう。
<跳躍動作>
「騰空飛脚 タンコン フェイジャオ」
1、軽く両足ジャンプ~着地を練習します
次は両足をジャンプしながら入れ替える練習 そして、拍脚という足の甲を叩く動作を練習します
2、慣れてきたら、ゆっくりと左足を持ち上げ降ろすと同時に右足を持ち上げます、そのまま、足を伸ばし空中で、先程行った「拍脚」をやります
初めは安全に左足着地、次にスピードが着いてきたら両足着地。
更に技が向上し強度を上げていく場合は、助走をつけて右足着地になるとかなりの身体制御能力がついています。
中国武術の特徴は身体制御能力を高めることが第一です
そして「自分」の好きな分野を見つけて練習を続けることが大切です
「カンフー・功夫」ということばは時間をかけて身に付けた能力のことをいいます。
「功夫」を頑張って楽しんで積み上げましょう!
騰空飛脚の名称は呼び方が2種類ありますが、もうひとつは「二起脚」という呼び方です。
これは左足を上げと右足で蹴り上げる勢いが「二回起きる」脚技であるために「二起脚」といいます。
日本では紹介されたことが影響していますが、本場中国大陸での統括している中国武術協会の普及での呼び名は「騰空飛脚」です。
これは「勢いよく空中に飛び上がるように蹴る脚技」です、一般的に「二起脚」というと着地足は太極拳でもあるように左足のみですが、
「騰空飛脚」は右足着地も行います。
このようにちょっとした違いはありますが基本的には同じものと考えていいでしょう。
このように、中国武世界は動きや技の名前などにも関心を持つとなかなか面白いものですね。
次はご存知の方も多い「旋風脚」です。
この技はカンフー映画好きな方々や実際に中国武術を練習している人は必ず目にしたことのある技法です。
練習は必ずウォーミングアップを十分行ってからやりましょう。
先ずは左足の擺蓮脚を練習し、次に里合腿を行います。
そして2つを組み合わせて行えば、動作のパターンがつかめます。
そして左回転で空中で回る練習をします。
これを翻身跳(ほんしんちょう)といいます。
そこで、この翻身跳を行う間に先程の左足の擺蓮脚、里合腿をつなげると旋風脚になります。
この技は「旋風」つむじ風のようにクルリと回る姿を意味しています。
足首や膝に細心の注意をしながら頑張ってマスターして下さい。
次は「騰空擺蓮脚 タンコンバイリィエンジャオ」です。
跳躍動作練習はウォーミングアップを十分行ってからやりましょう。
はじめは左足の里合腿を練習し、次に右足の擺蓮脚を行います。
そして2つを組み合わせて行えば、動作のパターンがつかめます。
そして今度は右回転に空中で回る練習をします。
先程の左足の、里合腿と擺蓮脚をつなげると騰空擺蓮脚です。
「騰空」とは「空に高く飛び上がる」ことを意味します。
「擺蓮脚」の「擺」は内から外へ向かっていく力、「蓮」は「蓮の花」のような円い形を描く ことを同時に行う足技のことをいいます。
さまざまな技を身に付けるという事は身体を進化させることです、永続的に心身を進化させ続けていきたいものですね。
「側手翻 ツーショウファン」「側空翻 ツーコンファン」です。
両手、あるいは片手で着いて横向きに回転する側転を「側手翻 ツーショウファン」です。
速度を更に上げていき、手を地面に着けず、足だけで回転し、行うものが「側空翻 ツーコンファン」になります。
この2つの動作の分類は跳躍技ではなく「槍背 チャンベイ:前回り回転」
「後翻 ホウファン:いわゆるバック転やバック宙返り」と同じく、回転動作になります。
次は「旋子 シュエンズ」です。
この動作はもともと武術史的には、武術動作が京劇に取り入れられた空中技をまた更に中国武術動作に取り入れたものです。
中国武術と京劇との交流の歴史は深く、互いに技術を取り入れあうことを行ってきました。
元々は武術の左右の連続蹴りを、京劇的なアレンジを加えて 更に武術へ逆輸入をした感じです。
中国大陸での文化はこういった「取り入れあう」歴史は現代でも続いています。
練習方法ですが 先ずは「燕式平衡」から始めます。
片足立ちになり、両手を左右に開いて伸ばします。
もう片方の足は、最初は平らぐらいでいいでしょう。
横から見ると「T」の字の形のなるようにします。慣れてくると「Y」の字ぐらいになり安定感が増してきます。
飛行機が空中に飛んでいる姿をイメージするといいでしょう。
次に、振り上げ足の強化を図り、着地する足首の筋力UPも大事です。
そして、振り上げ足を空中に放り上げるようにして、「燕式平衡」の状態で左周りにまわる練習をします。
これに慣れてきて、足首の力が自身がついてきたら跳躍した動作をつなげると「旋子」になります。
はじめは人に補助をしてもらうと安全に練習ができると思います。
その動きのイメージは葉が「風に舞うように」
フワリと浮かぶように空中で行えるのがいいといわれます。
どうぞ皆さん「自分自身」をイメージした通りになれるよう頑張って下さい。
近頃は「脳」の研究が盛んですが「中国武術」は「大脳」と「肉体」トレーニングが合わさった究極の21世紀型運動だともいわれています。
先ずは専門にやるならば、中国武術の基礎練習である「武術基本功」は必須です。
中には太極拳のみ、気功のみでもOKですが「体づくり」が出来ていると中国武術運動における武術・太極拳・気功を全部体得出来ます。
練習の進み方ですが「武術基本功」で一通り、基礎ができましたら次は個性・感性・素質で自分にあったものを選ぶと良いでしょう
体質の特徴として、
跳躍技術が得意で身体のしなやかな動きが好きな方は「長拳」
筋肉質でがっちりしたタイプの方は「南拳」
性格が穏やかで柔軟性・バランス感覚の高い方は「太極拳」
を選ぶと良いと思います。
あくまでこれは「傾向」ですのでやはり最終的には「自分が好きなもの」をやると良いでしょう。
いろいろ試しながら見つけていくのも良いと思います。
そして「拳術」をだいぶこなせるようになりましたら次は器械(兵器)の練功へ進みます。
中国武術運動は「健身、修身、防身」の3つの包括が重要で、武芸は「たたかい」を好むのではなく、
自分を活かすため、人を活かすための精神を重視しています。