〇中国武術技能の評価基準(合計10点から采配し、最終得点が配当される)
上海復旦大学武術協会日本本部 全日本中国武術連合会制定(2018年版)
身型:6点 上半身・下半身の左右上下のバランス
協調 勁力 呼吸法:2点 発せられる拳脚と呼吸法の協調性
緩急・動静リズム 武術風格 精神:2点 最終的評価での身体の内側と外側との連動
〇の選手 〇の動画
身型:
1、まとまりに課題のある印象を感じる。
2、よくまとまっている。
3、大変よくまとまっている。
協調・勁力 呼吸法
1、まとまりに課題のある印象を感じる
2、よくまとまっている。
3、大変よくまとまっている。
緩急・動静リズム 武術風格 精神
1、上記の功法を経て、よく修練されている。
2、全動作のまとまりに清々しい印象を感じられる。
3、内外相修(内在意識と、体外への武術表現)の結びつきが非常に良い。
総合考評
A基準:〇法から〇法への勁力は良い、全体では、意識呼吸法でもよく動作との結びつきがよく、この動作套路数(規定、伝統、自選)で体現された可能性として、体格的にもうまく生かされていて、とても良い武術演武でした(最終得点:8、75~8,8以上 五段技能)
B基準:「緩急・動静リズム 武術風格 精神」に、ご自身の武術能力への自信があり、は更に大きく総合能力を高められると、更に実感的に技能向上の確信が持てる技になっていると思います(最終得点:8,65~8、7 三段以上、四段)
C基準:「身型」はよくまとまっており「協調・勁力 呼吸法」に更に意識を持って、勁力の高さと、武術風格、精神力の充実があると更に高い評価を勝ち取ることができると思います(最終得点:8、55~8、65 二段以上、三段)
D基準:身型はまとまっていて、勁力、呼吸法のバランスも取れています。ここから更に、下半身脚力から来る力を上半身、左右に充実した力が行き届いて、自信がついて来ると、自然発生的に「緩急・動静リズム 武術風格 精神」が表れて来ます(最終得点:8、35~8、45 初段以上、二段)
〇〇選手 〇〇拳 最終得点:0、00
武術競技大会、評分方法
この方法のスタイルは本場の中国武術協会、各国での国際武術連合会の主催する競技大会、演武大会、演示大会(健身気功)などで、使用している評分(採点)方法で、
(中国では「点」とは言わず○○分というように「分」で表されます)
選手それぞれの持てる力を発揮し演武された技を武術の基本や攻防技術の完成度合いを評価する基準です。
競技大会では、減点方式だけでなく「加点」方式も加えたりしながら、
全体の見方が偏らないように各チーム監督やコーチ代表者たちをも加え、
裁判員(審判)と一緒に全体会議を開き、ルールを確認し整備します。
ここではひとつの「評価基準」をご紹介します。
(1)9分(点)以上の者
武術の動作は規範に正しく、用いる方法が清々しく感じるほど、
余計な力みはなく、力は必要なところ「力点」に達して行き届いており、
リズムは滑らかではっきりしている。
手や目の動き身体の使い方はピタリとまとまっていて、
よく練られた動きが、その套路を完成させている。
(2)8〜8.9分の者
武術の動作は力の法則に正しく、用法もよく力の流れは、つながっており
手と目と身体の使われ方はよくまとまり整っている。
(3)7〜7.9分の者
動作は比較的規定に合っており、用法もスムーズであり、
動作を忘れることなく套路は演じられている。
(4)6〜6.9の者
武術の動作に大きな誤りはなく、方法も基本的には体現できており、
時折、演じる技術が不安そうに見えることが垣間見える。
動作は時々、手と足と目のはたらきが合わないこともあるが、
套路を形作っている。
(5)6分以下の者
動作は規格に合っていなく、用いる方法がだらしなく見える、
演武の中で行われる套路は未熟に見え、
一人で演じきることができない。
あくまで、武術協会におけるひとつの観点ですが、こういった中で武術の技を試すこと、から新しい自分自身を発見し、さらに能力を磨くひとつのきっかけにもなると思います。
大体、中国で現在で行われる武術の大会では、この基準で点数が付けられますが、アメリカやロシアなどの体操やフィギュア・スケートなどの採点競技スポーツの進んだ国では、さらに、より観客にも選手にも納得できるように、見た目にもわかりやすくするために独自の工夫がされています。